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クレイジーケンズ マイ・スタンダード



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Don`t think Feel.

「初心忘れるべからず」っていうけど、それは1歩でも2歩でも前進した奴が、
ある地点まできて「ちょっと待てよ」って反省する時に思うことで、
ずっと同じところに停滞してる奴にはBack to Basicもクソもないのさ。
世の中を見渡す限り、問題は山積みのようだ。
だからと言って、その場に止まって不平不満を言ってどうする。
難しい顔すんな。難しい顔してると心がささくれて、考え方の視野も狭くなるぜ。
せめてCKBの音楽が鳴ってる現場では、憎しみのない、笑顔でいっぱいのピースフルな空気で満たしたいんだ。
限りある人生の、限りある時間の中で、笑顔でいられる時間が1時間でも2時間でも増えたら、それはとても素敵なことじゃないか。

ケンさんの気持ち受け取りました。
俺も前に進みます。
考えるな、感じろ!

何につけ理論先行ではダメで、たとえば子供にピアノを習わせる場合、譜面を理解する知識を詰め込むより、むしろ音感を鍛える訓練をするべきではないかニャー?
…そんな剣さんの主張にとても共感できまス。
要するに、意味のあることがすべてかのような世間の通念よりも、物事を質感でとらえてグッと来る感覚こそが大事だというようなところがね。

かつて、永ちゃんの『成りあがり』が「言葉は少々乱暴にせよ、杓子定規な教科書よりもずっと為になる」と好評でしたが、同様に「本質を見極める」という点での知恵を剣さん流の独創的な文体で深刻ぶらずにアドバイスしてくれているので、とても読み応えありましたよ、ええ。
分厚い…

読み始めてしばらくは、ケンさんパワーに押されて、なんて面白いんだろう!と夢中でした。でも、いかんせん本が分厚い…そして長い…。持ち歩くにも重かったです。
でもきっとみんな持ち歩いたりはしないで、大切に保存版としてとっておくんでしょうね。
本の装丁もすごくイイネ!イイネ!イーネ!でした。
この本の主題歌は、CKB「男の滑走路」です。

「ここはひとつ眉間に寄せた皺を伸ばして、笑顔になってみるというのはどうだろう。
どんな武器より、無敵な笑顔だ。」
―――本書510ページより

もはや“仮面ライダーの主役を演じたイケメン俳優”の枠では語れないほど、好きなコトを真摯に追求し続けている半田健人氏だとか、もう亡くなったが、娯楽映画の王道で成果を挙げながら、カルト方面でもとてつもない華を咲かせた石井輝男監督だとか。他人がどう思うかはさておき、ズンズンと“俺ワールド”をつき進む、そんな風に生きている男が好きだ。ほれぼれする。それはきっと、オレがなかなかそういう風に生きられないから、そういった面々に「何か」を託しているところもあるんだろうが。
そしてそれは、500ページを超すこの本の著者、横山剣さんにも言えることだ。
なにしろ量が量だけに、心に汗をかきながら必死になって読了したが、気がつくとまた、あちこち読み直していたりする。
これまで、ライヴのMCなどで小出しにされていた、子どもの頃のことなどがまとめて読めるわけだが、全体にさらっと流すような印象。クールスRC時代のこととか、もっと読みたい人も多いのだろうが、スーッと通過してくような感じだ。雑誌『POPEYE』2007年9月号のインタビュー(聞き手:吉田豪氏)など、よそで読んだり聞いたりしたような、ヤバい話もほとんどない。
でも、ところどころエッセイ風になりつつ、出生から2007年のことまで、しっかりと記されている。
離れていた時期もあったが、CKBの音楽を好きでいてよかった。
心からそう思った。

なお、ハマの歴史を綴るドキュメンタリー『ヨコハマメリー』のDVD、そしてムッシュかまやつ氏の書いた―おそらくこの本のお手本になったと思われる―スタイリッシュな自伝、その名も『ムッシュ!』と共にお読みになると、また興味が増すのではないだろうか。



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